導入事例

医療法人財団慈光会 堀切中央病院様

【お客様のご紹介】

名 称:
医療法人財団慈光会 堀切中央病院様
所在地:
東京都葛飾区堀切7-4-4
診療科目:
一般内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器科、糖尿病内科、老年内科、神経内科、整形外科、皮膚科、眼科、リハビリテーション科、放射線科
病床数:
125床(一般58床、療養67床)
併設事業:
訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、通所リハビリテーション事業所、保育園
導入システム:
富士通クラウド型電子カルテシステム HOPE/CloudChart
クライアント台数 86台(2016年9月~システム稼働中)
1954年に総合病院として開設、その後地域のニーズに応じて変革し、2次救急に対応、回復期から慢性期までの一貫した医療を提供し、訪問診療・訪問リハビリテーションといった在宅医療に力を注ぐ。高度急性期病院と連携し、治療を終えた患者を受け入れ、在宅復帰までをサポート。 まさに地域の医療と看護、介護のネットワークを支える病院である。診療の柱となるのは認知症治療と緩和ケア。認知症の診断では物忘れ外来を開設している。2017年に就任した鈴木院長先生が目指すのは「優しい医療」である。
HOPE Cloud Chartを選んだ理由

(Q&A)弊社からのご質問とお客様からいただきましたご回答

左)澤田京子 理事長
右)鈴木正行 院長

Q1.先ずは、貴院の特徴をご教導下さい。

鈴木院長)

この地域にお住いの方々のお役に立てればとの思いで、開設以来、特に葛飾区、一部足立区を含み、ずっとこの地域・堀切に根ざしてやってきました。

特に近隣の病院様との違いは、以前から在宅をやらせて頂いており、訪問診療に携わって参りましたところです。

患者様に来て頂くだけではなく、こちらから地域、在宅の方々の下へお伺いするという事に力を入れています。

診療エリアとしましては、半径約2キロメートル以内です。

内科がメインであるものの、この地域は高齢者も多く整形外科のニーズも高いため、整形外科外来については東京大学と連携し、週4単位の診療を行っています。

Q2.貴院では「物忘れ外来」をやっておられますが、こちらも地域ニーズへの実践という 事でしょうか?

鈴木院長)

物忘れ外来は、私が6年ほど前から開始いたしました。病院経営戦略上で開始した訳ではありませんが、患者様のニーズと合致し自然と患者様が増えています。

ご相談の多くは外来に来られた患者様自身というより、そのご家族の方々からが多く、その内容はどこに紹介したらよいか、というものでした。

そういうことであれば一旦はこちらで窓口になろうということで相談を受けておりましたが、あまりにも患者様の数が多かったもので、自分で診た方が早いと考え、自分でも診療に携わるようになりました。現在でも引き続き多くの患者様にご来院頂いております。

認知症では入院を断られるケースもあったのですが、当院では経験も豊富ですので、程度を勘案し入院も受け入れています。

在宅の方では認知症でご家族の負担が重いケースも多く、確かに地域の需要とマッチしていると考えています。

Q3.先生は葛飾区で認知症に関する公開セミナーも開催されていますね。

鈴木院長)

そうですね、当院の取り組みをご紹介したり、中々認知症をどのように診たらよいか判らない先生方も多い中、それでも診療せざるを得ない状況ですので、私自身も専門医ではありませんが、今までの経験を通じて診療方法などをご紹介しています。

Q4. VSRAD(早期アルツハイマー型認知症診断システム)とは、確立した診断技術で しょうか?

鈴木院長)

これだけで診断がつくものではありませんが、認知症診断の一つの方法として活用しています。

Q5.電子カルテをご導入した目的・狙いなどをお聞かせ下さい。

鈴木院長)

電子カルテの導入を検討し始めたのが、今から7年程前です。

当院では、入退院を繰り返す患者様も多く、紙カルテ管理の物理的な課題もありました。

また、同じ内容を何度も手書き記載するという事が効率的に如何なものかという考えもあり、電子カルテ導入の目的の一つでした。

既に周囲の大きな病院では電子カルテを導入していましたし、トレンドとして当院でも検討しようという運びになりました。

厚生労働省も国民医療の情報をデジタルで共有したいという動きもありましたし、電子カルテ導入に取り組みました。

Q6.実際の導入作業は如何でしたか?何が一番大変だったでしょうか?

鈴木院長)

いくつかありますが、一番大きかったのが「気持ちのハードル」でしょうか。

ご高齢の職員の方々や、普段はIT機器に触れない方が居りましたので、「大丈夫だ」という励ましの言葉でサポートしました。

また、ある程度はトップダウンで「やるんだ」というメッセージを全職員に徹底し、導入計画を具体的に見える化し、展開しました。

自分自身も以前の病院で電子化を経験しており、「案ずるより産むが易し」という見通しを持っていました。

ただベテランの看護師さんは、実際の操作クライアントに向かい「出勤前の朝練」をして操作習得を心掛けている方もおりました。

また、導入前の第1回目のリハーサルでは、実際にやってみてシナリオをこなせず、

「マズイな」という経験が逆に大いに活きたと考えています。

リハーサルは2回実施しましたが、何事も実際に体験しないと自分事になりません。

稼働前のリハーサルは、非常に有意義なものになりました。

Q7.電子カルテの使い勝手、操作性については如何でしょうか?

鈴木院長)

私自身は以前、富士通のオーダリングを利用した経験もあり、問題ありませんでした。

また、運用開始後の課題・問題点は(株)エヌコムのSEに伝え、改善できる箇所は速やかに対応してもらっています。

実際のキーボード入力も、時間の経過と慣れにより、特に問題はありませんでした。

また、東大や順天堂からいらしている先生方も富士通のシステムを利用していましたので、説明も不要でした。

(株)エヌコムの担当SEが個々に、かなり柔軟にサポートしてくれました。

中には「できません」という回答もありましたが、それに代わる代替え案でしたり、「ここまでは可能です」といった回答が多く、有難かったと思っています。

Q8. (株)エヌコムのサポートは如何でしたか?

鈴木院長)

導入前、稼働後のサポート両面で、特に不満はありませんでした。当院からの問合せに対しても迅速に対応していただき、満足しています。

Q9.稼働後の状況、ご評価は如何でしょうか?

鈴木院長)

電子カルテを導入した事により、「ドクターの文字の読解に苦労しなくなった」ことですね。

今では、紙カルテの時はどうだったか?と思うくらいに楽ですね。

一度入力してしまえば、入退院を繰り返す患者様など、既往歴を追加すればよいので、便利ですね。

ただ導入に関しては、紙カルテから電子カルテに切り換える併行運用期間は大変でした。

この期間は約3ヶ月でした。

Q10.クラウド型のメリットをご教導下さい。

鈴木院長)

特に、大きなサーバが不要で、オンプレ型に比べれば電気代など、諸経費も安価でしょう。

富士通側のセンターで運用を監視しており、安心して利用できます。

特に、訪問診療の際の業務効率が格段に上がりました。

また、主治医ではない各患者様の情報を一目で共有できる点も優れています。

Q11.電子カルテ導入を成功させるポイントは何でしょうか?

鈴木院長)

電子カルテ導入は時代の趨勢でありますが、やはり、ある程度のトップダウンでやらないと上手く行きません。また院内で、導入の為の議論や課題・不安を一つ一つ丁寧に解決してゆく事だと思います。

Q12.貴院の今後の展望、医療ICTに対するご要望などをご教導下さい。

鈴木院長)

今までも、現在も、これからも地域に根差して展開して行きます。

引き続き、当地域にお住いの方々がこれから歳を重ねていっても、地域の需要に応じた「優しい医療」を提供して参ります。

住み慣れた地域で展開する「地域包括ケア」の役割の一旦を堀切中央病院が担わせて頂ければと思います。

また、医療に対する国の様々な改変が続く中で、私たちの特徴・存在意義を強く打ち出して、皆様からの支持を頂ける医療機関として存在し続けたいと思います。

さて、電子カルテについては、なるべく意識はしておりますが、診療時はどうしても患者様の方を向かなくなったという点があります。

いざ、診療を開始すると目の前のクライアントに目が行ってしまいます。

出来ればゴーグル型のディスプレイ等で、患者様の方を見ながら同時に電子カルテも見る事が出来る「フェイスTOフェイスを実現する新たなデバイス」が開発されると良いなと思います。

 

エヌコム)

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